インラインスケート遠征
首都高速大宮線開通記念イベント

遠征日:1998/ 5/10
掲載日:2005/ 4/10

序章

高速道路をインラインスケートで滑る、という貴重な体験をした。

その知らせは、埼玉県の広報紙に記載されていた。 「首都高速大宮線開通記念イベント」という名称だったと思う。 開通にあたって周辺住民の理解を深めるために催された、開通前の一般開放イベントである。 首都高速池袋線と外環道に接続する美女木(びじょぎ)ジャンクションから、 与野(よの)出入口までの全長 8km の区間である。 なお、当時一般開放された8kmの区間は、現在「首都高速埼玉新都心線」の一部となっている。

首都高速大宮線

記事には「首都高速を歩いてみよう」といった記述があったと思う。 いわゆる「歩行者天国」のようなイメージだ。 自転車での走行も想定しているようだ。

となれば、インラインで滑るのも有りだろうと思って、早速向かった。 めったに体験できない高速道路での滑走。

高速道は高架になっていて、その下を国道17号が並行して走っている。 午後1時30分。到着したのは「浦和北出入口」の近く。 国道脇の歩道はかなりの混雑状況で、その列は高架へ登るためのスロープに続いている。 100m くらいありそうなスロープはかなりの急勾配で、登りきるのは相当大変そう。 とりあえずインラインには履き替えず、列に混じりながら歩いて登る。

浦和北出入口。
ゆっくり眺められるのはこの時くらいだろう。
現場の様子

高架にたどり着くと、そこはまさに「歩行者天国」。いや、スタート直後のマラソン大会のような人の流れ。 すいている場所を見つけて、靴を履き替える。 コースは自転車用と歩行者用の2本に分けられているため、快適。 様子を見ながら歩行者用コースを滑っていたが、やっぱりもう少し飛ばしたい。 ということで、自転車用コースに移動。自転車と一緒に滑ってみる。 いわゆる「透水舗装」と呼ばれている路面なのでかなり目が粗く、振動がもろに足に伝わってくる。 滑り心地は、あまり良くない。 片側が高い防護フェンスになっているものの、前方に伸びる道路は上下左右になだらかに変化していて、 例えて言えば、ヒーローアニメで有名な「ムテキング」のあの感じ。(^_^) これはもう、たまらない! 路面が滑らかであれば、まさしく「言うこと無し」なのに。

きめが粗く、凸凹も大きめ。やすり状にして制動距離を短くするためか。
南へ
浦和南出入口。
ドリンクの売店や臨時の喫煙場所がある。

普通に走っているママチャリを軽く追い越しながら、まずは南下して美女木ジャンクション方面へ。 途中、広くなっている部分がある。「浦和南出入口」、ここがメイン会場のようだ。 仮設の売店や展示コーナーがあったり、風船を配っていたりで、もの凄い混雑。 それを抜けると、人は一気に減った。美女木まではほとんど一人旅。 長い登り坂をひたすら登ったような気がする。 ジャンクションにある信号が確認できる辺りで折り返しになっている。 今度は下り坂。1km くらいはありそうなダウンヒルをひたすら直滑降。 結構なスピードが出ていたと思う。恐怖感との闘い。 メイン会場まではあっという間だった。

美女木ジャンクション。
今回は銀座方面を行けるだけ先へ。
北へ

今度は、与野方面へ向けて北上。競輪の自転車に似たロードツアラーと一緒に走行。相手もペースを合わせてくれる。 何も気にせず自転車と併走していく、この上ない幸せ。(^o^) 途中の売店でドリンク休憩。ついでに写真を撮って、さらに北上。 片道 8km。長くは感じたが、まだまだ行けそうな感じ。

こちらは、与野出入口。
浦和北とは微妙に異なる。

与野出入口に到着。 その先はスロープになっていて、国道に下りてしまう。 試しに下りてみた。怖いほどの急勾配。 ヒールブレーキを付けていないため、ちょっとでも加速を始めてしてしまったら、 もう制御する余裕など無くなってしまう。恐怖との闘い。 スキーのパラレルのように左右に振りながら、少しずつ少しずつ下りていく。 振り返ると、高架はかなりの高さ。 あんな所から下りてきたのかぁ。

与野出入口のランプ。
自転車で上るのも大変。

今度は上り坂。 滑るというより、一歩一歩よじ登っていく感じ。体力との闘い。 膝に手を当てて腕の力も使う。 とりあえず上りきったが、ちょっと体力を使いすぎ。 のんびりと南下する。

疲れました。

途中、椅子に座って休憩モードに入っているインラインスケーターを見かけた。 競輪選手に似たスタイル。グループで来ていたのかもしれない。 それ以外、スケーターの姿は見かけなかった。 人混みが見えてきた。出発地点と同じ浦和南出入口に到着。

午後3時30分。今回は、これまで。

イベントの開催にもっと早く気付いていれば、もっと宣伝して人数を集めたに違いない。 あれから、またどこかの道路で開通イベントが開催されないかと探している。

記念写真です。

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